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むかしばなし その2
2007.10.02 (Tue)
昔の俺は、甘かった。
優しいだけで良いと思っていた。

今なら、こんな過ちはしないだろう。
この時点でちゃんとはっきりしていれば、これほど苦悩しなかっただろう。



彼女…そろそろこの呼び方だと難しいので、仮名、ゆうと呼びます。
ゆうは、デート当日に会ってほしい人がいると、そう言った。
ゆうを汚した男だった。

俺は、溺れていた。
全てが見えなくなっていた。
だから何故、もう会わないと言っていたはずの男と会わなければならないのか、それさえ問い詰めなかった。
信じていれば必ず応えてくれると考えていたからだ。


当日。
朝早くから駅で待ち合わせ。
予定より20分ほど早く指定の場所に来ていた俺は、ヤンキーに500円を借りられそうになっていた。
そこに、ゆうがやって来た。
スーツ姿の男と共に。
ヤンキーは、大人が来たことでビビったのだろう。
さっさと帰っていった。


あんまり朝早く来てしまったので、行く予定だった水族館などが、一つも開いていなかった。
男は、近くの喫茶店へ、俺たちを案内した。

男は、少し俺とどうでもいい話をした後、帰っていった。
あれはきっと、俺を見極めていたのだろう。
ゆうを奪い返す、そのために。



それからは、二人の時間だった。
とりあえず時間があるので、いろんなお店を巡る。
最初は少し離れていたけれど、少しずつ距離も縮まり、気付けば腕を組む状態。
当たってますよおっぱい。
微妙に気恥ずかしくて、少し離れてみる。
すると、すぐに腕に抱きついてくる。
だからおっぱい当たってますって。
離れて、くっつかれて、また離れて、またくっつかれて。
とにかく可愛いので、何度も同じ事を繰り返していた。
正直お店はどうでもよかった。


しばらくすると、水族館の開く時間になった。

ペンギンを見てはしゃぐゆう。
それを見てにやにやする俺。

マンボウのでかさに驚愕のゆう。
それを見てにやにやする俺。

俺の気持ち悪さを除けば、ごくありふれたカップルだった。
こんなに幸せで良いのだろうか、そう思った。


日が暮れ、闇が深まる。
すると、街が鮮やかに、輝きを放つ。
俺たちは、その街を一望できる展望台へと足を運ぶ。

そこから見下ろす景色は、まさに絶景。
光の粒が、街全体に散りばめられていた。


そこはまるで、二人だけの世界。


「キス、して…」
ゆうはそう言い、目を閉じる。
俺は赤面する。
しかし、自分でこういった場面を作ったのだから、責任を持って応じる。


唇をくっつけるだけの、キスかも怪しいキス。
でも、それが精一杯で。


あの時のはにかむゆうの顔を、今でも忘れることができない。




帰りがけに、お揃いのストラップを買った。
これがあれば、遠くにいても繋がっていられるような気がした。


俺はこれを、しばらくふでばこにつけて持ち歩いていた。
今は、引き出しの中にしまってある。





なんか意外と長引いたな。
次回からかな、きついのは。
記事編集05:26| 日の常| トラックバック:0| コメント:2| Top↑
コメント
あ、報告。
今度こそ本気で先輩から離れるけ。
忘れることは出来んけど
自分から先輩の話題を出したり
その関係するものとか全部片づける!!!

なんかね、誰かに宣言せんと
依存症が終わりそうにないけぇさ。
hitomi | 2007.10.02(火) 17:02 | URL【コメント編集
なんかぼーっと過ごしてたらこんなに経ってた…。

無理をしてはいけません。
ですが、前向きに生きることはとても良いことです。
頑張ってください。
燐火 | 2007.10.14(日) 17:49 | URLコメント編集
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